前道のこと

ファイナンシャルプランナーの不動産屋 NOBLE企画です。

今、売却を相談いただいている土地があります。何十年もそのまま放置されていたようで、草木が生い茂り何か出てきそうなちょっと怖い感じがする土地でした。その土地を売り出すにあたって、先日から草木を伐採しています。途中、水道管が割れて水が噴き出すトラブル(!?)があったようですが、キレイな更地になりました。

この土地、地形(じがた)もほぼ長方形で悪くないのですが、道路に面している部分(間口)が2メートルほどしかありません。敷地には接道義務というものがあり、幅員4メートル以上の建築基準法上の道路に2メートル以上接していないと、建物が建てられないのです。

前の道が普通の道のように見えても、建築基準法上の道路でなければ、上記の接道義務を果たしていないことになり、建物を立てることができません。今回の土地は、間口は2メートルなのですが、建築基準法上の道路でない道には20メートル近く接しているので、もったいないと思います。

やはり、間口は広い方が好まれますし、前面道路の幅員によって、建てられる建物のボリューム(容積率)が変わります。このように、不動産がどのような道に接しているのかは、とても重要です。「不動産の価値は道で決まる」と言っても過言ではないと思います。

このような知識は、宅建の試験で勉強しましたが、土地の売買を経験するまでは、あまり意味が分かっていませんでした。賃貸物件や売買でもマンションを扱っていると、前道をあまり意識することがないからです。自宅を新築で建てられたことのある方の方が、詳しいのではないかと思います。

そして、気をつけていただきたいのは、不動産投資の初心者の方です。戸建や一棟ものの物件を購入する時に、利回りや、建物の状態など目につく箇所ばかりを見てしまい、接道義務を果たしていない再建築不可の物件を購入してしまう方が時々いらっしゃいます。ある程度、物件を持っている方でも、うっかり買って失敗したという方がいらっしゃいました。

私は基本的に再建築不可の物件はおすすめしません。それでも、万が一、そういった物件を購入する場合には、しっかりとリスクを理解してからにしてくださいね。

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