中古マンションの住宅ローン控除

ファイナンシャルプランナーの不動産屋 NOBLE企画です。

10年から13年に延長されていた住宅ローン控除が、今年で延長終了となります。これは、消費税が8%から10%へ増税された時に、住宅ローン控除が10年から13年に延長され、その後コロナ対策で期間延長されていたものです。

住宅ローン控除というのは、年末の借入残高の1%相当額を所得税と住民税から控除できる制度です。対象となる住宅ローンの上限額が4000万円で、10年間なら最大400万円、13年の場合は最大480万円の控除が受けられる計算でした。(一般住宅の場合)

と、上記のような内容ばかりが注目されているのですが、私が声を大にして言いたいのは、これは「消費税のかかる物件」の場合です!!消費税のかかる物件って?そうですよね、分かりませんよね。不動産の消費税については、以前の記事でも少し触れましたが、土地は非課税、建物は売主が課税業者である場合にかかります。

つまり、中古のマンションは売主が個人であることも多く、その場合は消費税がかからないため、住宅ローン控除も上記と変わります。消費税のかからない物件の場合は、対象となる住宅ローンの上限額が2000万円となり、最大200万円の控除となります。13年の延長もありません。

また、中古マンションといっても、売主が個人の場合と業者の場合があるので、余計に分かりにくいんですよね。中古マンションの購入を検討する時に、売主が課税業者がどうかなんて意識することはないと思います。

しかも、一般的に伝えられている情報は、あくまで上限の話です。購入される物件価格や納めている税金の額によって控除額は変わります。400万円、480万円といっても、当たり前ですが、納めた税金以上に返ってくることはありません!

近年は低金利が続いており、住宅ローンの金利は1%を下回っていることも多いです。この「逆ざや」状態が問題となっており、来年は制度の変更があるかも?とも言われています。

「住宅ローンがおトクな今年のうちに購入を!」というのが不動産屋の宣伝文句だったかもしれませんが、制度を知ることはもちろん大切ですが、おトクな制度だからといってそれだけに惑わされず、納得した住まい選びをしていただきたいなと思います。

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