不動産屋とFP 住宅ローン提案の違い①

ファイナンシャルプランナーの不動産屋 NOBLE企画です。

「マイホームを購入しようかな」と思った時に、住宅ローンの相談はどこでしますか?不動産屋?金融機関?またはファイナンシャルプランナー?

物件の相談と合わせて「どのくらい借りられるのか?」などを不動産屋に相談される方は、結構多いと感じます。けれど、不動産屋とファイナンシャルプランナー、それぞれの住宅ローン提案の考え方が、根本的に違うということを意識されたことはありますか?

今日はその違いについて、私の個人的な考えをお伝えしようと思います。

まず、「住宅ローンをいくら借りるか?」について考える時に、大まかに3つのパターンがあると思っています。

①現在の家賃から考える
②返済比率から考える
③ライフプランから考える

それぞれ順番に解説していきますね。

①現在の家賃から考える

現在、賃貸にお住まいで、家計の状態に問題がない場合、毎月の住宅ローンの返済額が現在の家賃と同じくらいなら大丈夫だろうという考え方です。お客さんにもイメージを持っていただきやすく、一つの目安になると思います。

ただし、現在の家賃=住宅ローン返済額と単純に考えると少し問題があります。以前の記事でも書きましたが、固定資産税や管理費・修繕積立金(マンションの場合)など、賃貸の時にはかからなかった費用がかかります。新築などの場合は固定資産税が安くなっている場合がありますし、管理費や修繕積立金は今後値上がりする可能性もあります。10〜15年以上住んでいると室内の修繕やリフォームが必要になってきますが、これも自己負担です。そのことも考慮して、毎月の住宅ローン返済額を考えることが重要です。

②返済比率(返済負担率)から考える

返済比率というのは「収入に占める返済額の割合」のことで、年収の何割を住宅ローン返済に当てるのかを計算するやり方です。金融機関や年収によって返済比率の上限は変わってきますが、30〜35%というのが一般的なようです。また、返済比率を計算する場合は、車やカードローンなど、他の借り入れも考慮されます。

例えば、年収500万円の場合、
返済比率が30%なら、年間150万円(月額12.5万円)を、
返済比率が35%なら、年間175万円(月額14.5万円)を、
住宅ローンの返済にあてられるという計算になります。

この毎月の返済額を住宅ローンの金利(審査金利というのもありますが、それままた別の機会に)で考えて、「あなたは〇〇円の住宅ローンが組めます」というのが提案の流れです。

先ほどの年収500万円の例でいうと、仮に住宅ローンを返済期間35年間の1.3%固定金利で借りるとしたら、返済比率が30%なら約4200万円、35%なら約4900万円を借りられるという計算になるのです。

不動産屋は家を売りたいですし、金融機関はお金を貸したいので、このような提案は普通に行われるのですが、個人的には少し違和感を感じていました。

それは「返済比率って一概にいうけど、お金にまつわる状況って人それぞれ違うんじゃないの?」ということです。その違和感から、私は「ライフプランから考える」ということをご提案しているのですが…この続きは次回にします!

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